こんばんは!
理学療法士のやさしい筋トレFUWA.Tトレーナーの立花です。
昨日は、骨粗鬆症の説明や、予防に筋トレが有効というお話をしました。今日は、骨粗鬆症についてもう少し詳しく書いていきます。
テーマは、「なぜ閉経前後の女性は、骨粗鬆症に特に注意が必要なのか?」です。
50歳前後からの女性に、ぜひ知っておいていただきたい内容です。最後まで読んでみてくださいね。
骨粗鬆症は、骨量が減るだけじゃない
骨粗鬆症は、骨の強さが低下し、骨折しやすくなる病気です。
「骨の強さって、骨密度のことじゃないの?」と思いますよね。
実は、骨の強さには、骨密度だけでなく、骨の内部の細かな構造などの「骨質」も関係しています。
つまり、骨粗鬆症は、
「骨量が減ること」だけではなく、「骨の強さが低下すること」
と考えると分かりやすいです。
もちろん、骨密度は大切な指標です。ただ、骨密度だけで骨折のしやすさがすべて分かるわけではないんですね。
骨は、毎日少しずつ入れ替わっている。骨は、一度できたらそのまま…ではありません。
古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を繰り返しながら、少しずつ作り替えられています。
この骨の入れ替わりを「骨代謝回転」と言います。難しい言葉ですが、要するに、骨のリニューアルですね。
壊す量と作る量のバランスが取れていれば、骨量は保たれます。
ところが、壊す量が作る量を上回ると、骨量は減ってしまいます。
閉経後は、骨の入れ替わりが活発になる
閉経によって女性ホルモンの「エストロゲン」が減少すると、骨吸収が活発になります。
それに伴って骨形成も活発になりますが、壊された分を十分に補いきれず、骨量が減りやすくなります。
このように、骨の入れ替わりが活発な状態を「高代謝回転」と言います。ここで少しややこしいのですが、高代謝回転そのものは「入れ替わりが活発」という意味です。
そのうえで、骨吸収が骨形成を上回ると、骨量が減っていくというわけです。
どんどん骨が新しく入れ替わっていくんですが、悲しいことに、作られる量より壊される量が多くなってしまうんですよね…。
閉経前後は、この変化によって骨量が減りやすい時期なので、注意が必要です。
加齢によって、骨を作る力も低下する
閉経による変化に加えて、年齢を重ねると、骨を作る細胞の働きも低下していきます。
また、食事量の減少やカルシウムの吸収低下、ビタミンDの不足なども、骨を弱くする要因になります。
カルシウムやビタミンDが不足すると、血液中のカルシウムを保つために、骨からカルシウムを取り出す働きが強まることもあります。
ただし、「60歳になったら高代謝回転から低代謝回転に切り替わる」というわけではありません。
骨の入れ替わりには個人差があり、高齢になっても骨吸収が活発な方はいます。
閉経による変化と加齢による変化が重なりながら、骨が弱くなっていくことがあるんですね。
「骨密度が正常」でも、油断できない理由
骨折の危険性には、骨密度の低下だけでなく、骨の入れ替わりが過度に活発になることも関係しています。
そのため、「骨密度が正常だから、骨折の心配はない」とは言い切れません。
意外ですよね!
ただし、これは「骨密度は重要ではない」という意味ではありません。骨密度が保たれていることは、もちろん良いことです。
骨密度に加えて、骨の入れ替わりや、ほかの危険因子にも目を向けることが大切なんですね。
骨量が少ないことに加えて、骨の入れ替わりも過度に活発になっている場合は、骨折の危険性にさらに注意が必要です。
また、骨折のしやすさには、年齢や過去の骨折、転倒のしやすさ、服用している薬なども関係しています。
骨の入れ替わりは、検査で調べられる
骨の入れ替わりの状態は、病院で血液や尿の「骨代謝マーカー」を調べることで、評価の参考にできます。
ただし、この検査だけで骨粗鬆症の診断や、薬が必要かどうかが決まるわけではありません。
骨密度や骨折歴などと合わせて、医師が判断します。
「骨密度は前に測って大丈夫だったから」と思っていても、その後、変化している可能性はあります。
以前の結果だけでずっと安心と考えず、閉経や体調の変化をきっかけに、骨の健康について相談してみるのも良いですね。
治療とあわせて、運動などの対策も大切
骨粗鬆症では、骨折の危険性などに応じて薬物療法が行われます。
そして、治療を受けている場合も、運動や栄養、転倒予防などの対策は大切です。
筋トレは、骨への適切な刺激に加えて、体を支える筋力を保つことにもつながります。バランスを保つ運動も、転倒予防のために取り入れたいですね。
ただし、骨粗鬆症や骨折歴がある方は、体の状態に合わせた運動を選ぶ必要があります。
骨を守ることと、転びにくい体を作ること。
この両方を意識して、今から少しずつ取り組んでいきましょう!


