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お尻の筋肉を鍛える機能的メリット

こんにちは!

大阪市阿倍野区にある女性向けパーソナルトレーニングジム

graceful帝塚山 トレーナーの金物谷です。

 

今日はお尻の筋肉を鍛えることで得られるメリットを「機能面に」着目して書いていきます。

 

腰痛予防

大殿筋は、骨盤を後方に傾ける働きをするため、骨盤が前に傾きすぎる反り腰の方は、大殿筋を鍛え筋肉のアンバランスを修正することで、骨盤を中間位(ニュートラル)に保ちやすくなります。(もちろん短縮している筋肉のストレッチも必要ですが)

大殿筋を鍛えることは、骨盤を介して反り腰を軽減でき、腰痛の予防・改善に繋がります。

 

<骨盤の理想的な傾き・ニュートラル>

骨盤前で作る三角形の面を横から見たとき、床と垂直になっている。(青線)ピラティスでいう骨盤のニュートラル。

※赤丸の位置→骨盤の骨を触れる。

 

 

股関節痛・変形性股関節症の予防

大殿筋、中・小殿筋は股関節を安定させ、股関節に体重が乗った際、股関節の負担を軽減してくれます。

 

具体的には歩くとき。

歩行時、片足立ちの状態になりますがこの時、中殿筋を中心とした殿筋群がうまく働かないと反対側の骨盤が下がり、

股関節の関節面に大きなストレスがかかります。

お尻を振って歩く感じです。(画像をお借りしました。)

画像では、右の中殿筋が機能しないために骨盤を水平に保てず、反対側が落ちてしまうことにより、右股関節面にストレスがかかってしまいます。変形性股関節症の患者さんに多い歩き方です。痛みの原因にもなります。

みなさんも片足立ちをやってみてください。

やり方:ひざ同士は拳一つ分ほど空けて片足立ちをする。両手を左右骨盤に置いておくと下がるのが分かりやすいです。

足が浮いてる側の骨盤が落ちてませんか?ちなみに骨盤が上がりすぎる場合も、かばっていることになるので×

ひざ同士が接触する場合も×(骨盤が落ちて、足を浮かせている側のひざが内に入る)

 

特に片側だけうまく機能していない方が多いです。

これは「立っているときの重心の偏り」が大きく関係しています。

 

殿筋群がしっかり機能することで、股関節は安定し股関節痛や変形の予防に繋がります。

 

 

ひざ痛・変形性ひざ関節症の予防

大殿筋や中殿筋後部線維はひざが内側に入るのを防ぐ役割もあります。

ひざが内に入る場合、大腿骨が内に捻じれた「内旋」した状態になるが、これらの筋肉は外旋という外にねじる役割を果たす。

 

殿筋がうまく機能していないと、歩くとき(かかとから足を設置したとき)や階段を上るときなど、ひざが内側に入る「ひざの外反」がみられます。(殿筋だけが原因ではないですがややこしい話はなしで)

 

専門的には「ニーイン・トゥーアウト」という言い方をします。→ひざがうちに、つま先が外に開いた状態。

これは女性に多くみられます。

 

この状態では

①ひざの外側にストレスが集中する。ひざに捻じれのストレスもかかる。

②ひざ関節は構造上不安定となる。ニーイン・トゥーアウトは靭帯が緩むポジションで靭帯による支えがない状態。

ひざが内に入ることでひざ痛、そして長期化することで変形に繋がります。スポーツなどでも、ニーイン・トゥーアウトでの靭帯損傷が多い。

 

ひざが内に入る方は、股関節の内・外旋筋のバランスが崩れていることが多いです。外旋の作用がある大殿筋・中殿筋の後部線維を鍛えることは、ニーイン・トゥーアウトを防ぎ、ひざ痛・変形予防に繋がります。

 

ちなみに背中の丸くなった高齢の方、変形性股関節症の方はお尻の筋肉が痩せてしまっていることが多いです。

機能面をみても殿筋群は非常に重要だということが分かっていただけると思います。


「垂れ下がったお尻」を「キュッと上がった丸いお尻に」変えるには

おはようございます。

大阪市阿倍野区の帝塚山にあるパーソナルトレーニングジム

graceful帝塚山 トレーナーの金物谷です。

 

今日は「女性の体のお悩み」部位別ランキングTOP3に入る(ワースト?ぽっこりお腹・たるんだ二の腕と争う)

【垂れさがったお尻】について書いていきます。

 

お尻が垂れ下がると、お尻のラインが気になって細身のパンツが履きにくくなるなど、着る服が限られる。

おしゃれが楽しめなくなってしまう。という意見をよく耳にします。

でも安心してください。垂れ下がったお尻もしっかりと鍛えていくことで、ヒップアップは可能です。

 

今日から何回かに分けて、お尻の垂れ下がる原因・シルエットに関すること、ヒップアップのためのトレーニング、お尻の筋肉の機能などに関しても説明していきますね。

※お尻の筋肉を鍛えることは、シルエットだけじゃなく、体の機能面でもメリットが大きいです。

 

 

1、お尻が垂れさがる原因は?

これは、当たり前のようですがお尻の筋肉が使われずに衰えることが一番大きい要因です。

そして、それには生活習慣が関係しています。

 

「階段を使わない。走らない。座りっぱなし。しゃがまない。ジャンプしない。」

「歩かない。」歩いても歩幅が小さい、歩く速度が遅い(ほかに比べると影響は小さい)

お尻の筋肉は主に股関節の運動に関わっています。普段の生活を思い出して見てください。

お尻の垂れ下がりが気になる方は、自覚するところがあるはずです。

 

あと、関係するものでいうと、「立ち姿勢」も関係してきます。

理想的な姿勢では、本来お尻の筋肉も使うのですが、骨盤が重心線より前に位置し、さらに骨盤が後ろに傾いた状態では、お尻の筋肉は全く使われません。骨盤が寝ることで見た目も腰~お尻のメリハリがでません。

過去に記事で説明した【スウェイバック】という姿勢がそうです。

日本人は骨盤が後ろに傾いた「後傾」タイプが多いので「お尻の垂れ下がりのお悩み」が多いです。反対に西洋人は骨盤が起きてしっかり「前傾」しているので、お尻の筋肉が使われやすくまん丸の引きあがったお尻になりやすいです。

 

みなさんも骨盤が前に出て、骨盤が寝たスウェイバック姿勢をとってみてください。お尻がペタッとなり、張りがなく緩むのがわかると思います。

女性の場合、出産後お尻が大きくなった。垂れ下がった。という方が多いですが、運動量の低下によるものと、妊娠中の姿勢の影響もあると考えられます。

 

 

2、お尻の垂れ下がった状態って具体的にどんな状態?

 

引き締まったお尻は丸く、太もも裏のラインに対して半円を描きます。後方から見ても丸みがある状態です。

それに対して、垂れ下がったお尻は、

①お尻上部の丸みが下がり半円じゃなくなる

②お尻下部も下がり、太ももとの境目にしわ(段々)ができる。

③後方からみると側面の丸みがなく、四角に見えてきます。

 

解剖学的には

お尻を形作る主な筋肉として、大殿筋・中殿筋・小殿筋があります。(大殿筋は働きの違いから上部と下部に分けられます。)あと、太もも裏の筋肉であるハムストリングという筋肉も、お尻の下部と太ももの境目をはっきりさせるため、関係してきます。

 

ただ「お尻の垂れ下がりが気になるから。」とお尻のトレーニングを行うにしても、部位によって働きが違うので、体に合わせたトレーニングが必要になります。キレイな丸いお尻を作るには、これらを満遍なく鍛えなくてはいけません。

 

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春のキャンペーンやってます!!

こんにちは。

graceful帝塚山 トレーナーの金物谷です。

 

今日はキャンペーンのお知らせです。

日に日に暖かくなり、体を動かすのに良い季節になってきました。そして、徐々に薄着になる季節でもあります。

冬はイベントが多くて、「つい食べ過ぎて太ってしまった。」という方も多いのではないでしょうか?

 

「元の体型を取り戻したい。」「体を引き締めて、春・夏服をさらにおしゃれに着こなしたい。」

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ストレッチ正しくできてる?効果的に行うために知っておくべき4つのこと

こんにちは。

大阪市阿倍野区にあるパーソナルジム【graceful帝塚山】トレーナーの金物谷です。

 

皆さん今年は花見に行かれましたか?

僕は大阪狭山市に住んでるんですが、狭山で唯一有名な「狭山池」は毎年桜がきれいなので今年も家族で見に行きました。

 

家の前にも桜の木があって、毎年桜の花びらが飛んできて庭に散らばるんですが、今年は庭に花びらがなくキレイだったんで不思議に思ってたら、愛犬「小次郎」が丁寧に全部食べてました。庭掃除の天才。

 

一応調べたら桜の花びらに害はないらしいのですが、葉や枝には毒性があるので食べたらすぐ動物病院らしいです。

皆さんもお気を付けください。花びらで良かった。もう食べさせないようにせんと。

 

関係ない話が長くなりましたが、

今日はストレッチについてです。お手軽にできるので、自己流でやっている方も多いと思います。ただしっかり効果的な方法で行えている方は少ないと思います。今日はストレッチを効果的に行う方法を論文を基にまとめましたので、ぜひ実践してみてください。

 

 

ストレッチによる効果

⑴姿勢がよくなる 筋肉が硬いと、身体全体のバランスが崩れ姿勢が悪くなります。ストレッチにより筋肉の柔軟性を高めることで姿勢改善が期待できます。

⑵ケガの予防  運動中の筋肉の損傷予防につながるとされています。ご高齢の方では、筋力以外に柔軟性も転倒にも影響してきます。

⑶リラクゼーション効果 肩こりや足の張り感など筋肉が緊張した状態でストレッチを行うことで、神経系の興奮を抑え筋肉をリラックスさせてくれます。

 

 

1、正しいストレッチの方法

筋肉は引き伸ばそうとすると、反発して戻ろうとする【弾性】と、時間をかけて伸ばしていくとじっくり伸びていく【粘性】という特性があります。

 

これらの特徴をふまえ

「ゆっくり伸ばしていき、適度な痛みを感じるところで、時間をかけて伸ばす。」と効果的です。

 

よくある間違いで、反動をつけて行う方がいますが、急激に伸ばそうとしても、筋肉は反発して戻ろうとしますので、しっかり伸ばせないどころか、筋肉の損傷に繋がるのでやめましょう。

「ゆっくり・時間をかけて」です。

 

2、本当に効果的なストレッチの実施時間とセット数

 30秒~60秒を有効とする論文が多いです。短時間のストレッチでも効果があるとする論文もありますが、柔軟性を高める目的ならやっぱり30秒はやった方が無難です。またセット数は3~5セットが良いとされます。

 

目的が違う場合:運動前のウォーミングアップ、筋力を発揮しやすくする

 6秒ほどの短いストレッチが有効です。短時間のストレッチは神経から筋肉への命令の伝達をスムーズ(神経伝達効率を亢進)にし、力を発揮しやすくしてくれます。反対に運動前に30~60秒と比較的長時間のストレッチを行うと、神経系の働きを抑制し、筋力を発揮しにくくなると言われているので、スポーツを行う前などは長時間のストレッチは行わないよう注意しましょう。

 

3、ストレッチ頻度と効果が出るまで

柔軟背を高める目的なら毎日行うのが良いですが、2日に1回でも十分効果が出るので大丈夫です。また、明らかに柔軟性がアップしてくるまでは1カ月は継続する必要があります。「筋トレじゃなくストレッチなら、しかも2日に1回で良いならできる。」という方も多いのではないでしょうか?

また、1カ月以上ストレッチを継続し、その後やめてしまっても効果はある程度持続します。ちなみに私も体が硬く、前屈で床には全然手が付きませんでしたが、今では手のひらがつきます。やれば効果はでます。皆さんもまずは1カ月頑張ってみましょう。

 

4、さらに、効果を上げるには

これは、筋肉の温度が関係してきます。筋肉は温めることで伸びやすくなります。

つまり、入浴後のストレッチが効果的というわけです。

皆さんも入浴後は「伸びやすいし、なんか痛みも少ない?」と実感されて行われているとは思いますが。

それは正しいです。論文でも発表されており、効果は実証済みです。

 

 

おまけ「ストレッチによる筋肉痛の予防効果」

最後に筋肉痛の予防効果はあるのか?というところです。

トレーニングを始めたばかりのころは、翌日にひどい筋肉痛が起こることが非常に多いです。

当店へお越しの方もお客様もよく話されます。

「階段降りるのが痛い」とか「太ももが痛くて歩き方が変になる…」とか

でも皆さんなんか嬉しそうなんですけどね。

筋トレやった感、効いてる感じがあるからですよね。気持ちはわかります^_^

 

筋肉痛に対するストレッチの効果を研究した論文がありましたので簡単に説明します。

トレーニングなどで筋線維の損傷が起こった筋肉に、60秒ほどの持続的なストレッチと、ホールド・リラックス(後で説明します。)を行った場合とを比較した研究では、「どちらも筋肉痛の軽減効果があったが、ホールド・リラックスを行った方がより筋肉痛の改善効果は高かった。というものです。

 

ホールド・リラックスってなに?

①筋肉を最大限伸ばす。(ここで、伸ばし続けるのが持続的なストレッチ)

 

ホールドリラックスではここから

②伸ばしている筋肉に力を入れる。

伸ばされる方向と逆、もとに戻すように押し返す(実際に関節は動かさず、止めたまま力を入れる感じです。)

詳しい説明をすると長くなるので話しませんが、この方法では筋肉が伸びやすくなり、さらに鎮痛効果もあります。

 

この研究で行われているホールド・リラックスは60秒のうち、最初の10秒で力を入れ、その後50秒は持続ストレッチを行っています。もちろんストレッチなので、筋肉痛の予防・軽減だけでなく、柔軟性を高めるのにも効果的な方法ですので、ストレッチに取り入れるのは良いかと思います。

 ただ間違ってやると、筋肉や関節に負担がかかり痛みに繋がるので、正しい方法をトレーナーに聞いてから行うようにしてくださいね。

 


猫背姿勢&浅い呼吸=肩こり

こんにちは。

大阪市阿倍野区にある女性専門パーソナルトレーニング

【graceful帝塚山】トレーナーの金物谷です。

 

今日は、猫背と呼吸の関係について書いていきます。

当店では、パーソナルトレーニングだけではなく、ピラティスのグループレッスンも行っているのですが

ピラティスでは、胸式呼吸という肋骨をしっかり動かす深い呼吸を行うのですが、猫背姿勢で背骨の硬い方は、かなり肋骨が動きにくく、あとでも説明しますが、呼吸時に肩や首に力が入りすぎてしまい、首肩コリに繋がります。

 

「猫背姿勢、背骨の硬い方、肩こりがひどい方、呼吸の浅い方」この記事をきっかけに自分の呼吸を見直してみてください。

 

1、猫背だと肋骨が動きにくい
 
猫背、つまり胸椎の丸みが強くなると、肋骨は下向き回転し胸郭が閉じた状態になります。
 
呼吸時は、肋骨が上向きに回転し胸郭を開いていくことで、肺がしっかり膨らむ深い呼吸ができます。
しかし、猫背で胸郭が閉じた状態が長く続くと、肋骨の間にある筋肉【肋間筋】が硬くなり、肋骨の動きが悪くなり、浅い呼吸しかできなくなります。
 
 
胸郭とは…肋骨で囲われた鳥かご状の胸部の骨格を言います。
     肺や心臓を守り、底には横隔膜が付いています。
 
 
さらに、猫背になると【前鋸筋】や【大胸筋】などの肋骨に付着する筋肉が硬くなります。
(詳しくは過去の記事をご参考に。)
 
これらの硬くなった筋肉は肋骨の動きをさらに悪くします。
 
 
2、肋骨が動きにくいことで起こる首・肩の緊張
 
上記のような要因により、猫背姿勢では、リラックスした深い呼吸が行いにくくなります。
肋骨の動きが悪くなり、横隔膜や肋間筋などの呼吸に関わる筋肉が働きにくくなることで、安静時の呼吸ではほとんど働いていない肩や首の筋肉を働かせる呼吸になっしまい、それがさらなる肩や首のコリの悪化に繋がります。
 
「安静時」と書いたのは、たくさんの酸素の取り込みが必要な「運動時」には肩・首の筋肉も働くためです。
→全力疾走した時を思い出してみて下さい。肩で息をしますよね。運動時だけなら正常な反応ですが、安静時にもリラックスした呼吸ができなくなるのは問題です。
 
 
このような肩や首を緊張させる浅い呼吸は、たくさんの方にみられます。実際に鏡を見ながら呼吸をしてみると分かります。
 
【肋骨の動きが悪い方の呼吸】
動きを補うように、吸う時に肩をすくめるように上がってしまったり、首の前・横にある筋肉が浮き上がってしまっています。
 
 
 
猫背と浅い呼吸の弊害。横隔膜の機能低下
猫背により肋骨の動きが悪くなる。呼吸が浅くなる。
呼吸に首や肩の筋肉を使う。
横隔膜がしっかり使われず、機能が低下する。
※ここでは簡単に書いて省いていますが、猫背で起こる胸郭の形の変化も横隔膜の機能に影響を与えます。
 
横隔膜は呼吸をするときに働くというのは皆さんもご存知だと思いますが、
横隔膜にはほかに重要な働きがあるのをご存知でしょうか?
 
 
意外と知られていない横隔膜の呼吸以外の働きとは?
 先に答えから言うと、【体幹を安定させる】という働きです。
横隔膜は、コアを構成する筋肉の一つで、コアを構成する他の3つの筋肉と一緒に働くことで、お腹の圧を高め、背骨(腰椎)を前から支え、腰をストレスから守ったり、上半身と下半身の力の伝達をうまく行えるようにします。
 
皆さんも重いものを持ち上げる時に無意識に息を止めますよね?あれは、お腹の圧を高めることで腰をしっかりと前から支え、力を出しやする反応です。
 また、腰痛の方がするコルセットと同じですね。腰痛持ちの方がコルセットを付けると痛みなく動けたりするのは、この仕組みです。
 
 
<コアを構成する筋肉>
横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋
 
これらの筋肉は、画像からもわかるように上下・前後左右からお腹を囲うように存在し、バランスよく働くことで腰椎を安定させます。

胸椎は前方に肋骨で作られる頑丈な胸郭があるため、構造的に安定していますが、腰椎は前に内臓があるだけで、骨格での支えはありません。この不安定な部分を風船のように圧を高め、前方から支えているのが、コアというわけです。
 
 これら4つの筋肉がしっかり機能しないと、お腹の圧を高め腰椎を安定させることができません。
うまく機能しないと、
 
①腰痛 
②ポッコリお腹
③姿勢が悪くなる  などに繋がります。
 
 
少し話がそれましたが、コアの1つである横隔膜をしっかり働かせるには
「肋骨をしっかり動かせるように柔軟性を高め、横隔膜が機能できる状況を作ることが大切」です
肋骨が硬いと、猫背をより強固なものにしてしまい改善が難しくなります。猫背改善のためにも肋骨をしっかり動かす正しい呼吸、エクササイズが重要になります。
 
肋骨の動きを高めるエクササイズをご紹介します。動画の説明では、「胸椎の柔軟性を高める…。」と言っていますが、肋骨にも同様に効果があるので、ぜひお試しください。
 

猫背による肩こりの改善には、◯の位置が重要!

こんばんは。
大阪市阿倍野区にあるパーソナルトレーニングスタジオ「graceful  帝塚山」トレーナーの金物谷です。
 
今日もテーマは「猫背」です。猫背と肩こりとの関係について書いていきます。女性に非常に多いお悩みで、実際に当店にお通いのお客様にも多くおられます。
 
「肩というか首がずっしり重くて、ひどいと頭痛もする。」こんな方はぜひ読んでください。最後に改善のためのエクササイズもご紹介しています。
 
 

猫背だと、背骨は丸くなり頭が通常の位置より前に移動してしまいます。
ちょっと専門家っぽく言うと「頭部前方偏移」と言います。

本来、頭は背骨(頚椎)の真上に乗っているので、支えるのにそれほど筋力は必要ありません。

※頭の理想の位置
指標としては、横から見た時に肩の真上に耳の穴がきているのが理想です。

 

しかし、背中が曲がり、頭が前に出ると頭を支えるために首の後ろの筋肉が持続的に働きます。
頭が前に落ちないよう後ろから引き上げている感じですね。

立っている時、座っている時、首の後ろの筋肉はずっと頭を支え続け、休めない状態なので当然疲れます。筋肉の緊張により血流も悪化するため、肩こりはひどくなります。

またこの時、支点になる首(頚椎)は、頭の重みに耐えられなくなり、本来の前弯を失い、まっすぐになります。これはストレートネックと言われるもので、首の関節には、かなりの負担がかかります。持続することで頚椎が変形してしまうと頚椎症に進行してしまう恐れもあります。

肩こり、頭部前方偏移の改善のために重要なこと

当たり前のようですが、猫背を改善する必要があります。

 
猫背になる原因は、様々な要因が考えられます。
肩甲骨や背骨(胸椎)の柔軟性・筋力の低下や、体幹機能の低下による骨盤の傾きや位置の異常、股関節の筋力、柔軟性低下など書き出したらキリがありません。人の体は全身が互いに影響を与え合っています。
 
過去に「猫背を肩甲骨から改善する」という内容の記事を書いてますのでご参考に。
 
 
ここでは、シンプルに首(頚椎)の真上に頭部を戻すためのエクササイズをご紹介します。
 
このエクササイズでは、顎を引いて頭を正しい位置に戻す練習が行えます。頭部前方偏移があると、首の後ろの筋肉は短縮し、前の筋肉は伸ばされ弱くなっていますので、それを改善する必要があります。
 
 
 
肩を上げながら行うことで、普段丸まった胸椎を伸ばし、開いた肩甲骨も閉じるように意識しやすくなり、頭を正しい位置に戻しやすくなります。
 
★顎を引く時は力まず、首の後ろを長く伸ばすような意識で行なってください^_^
 
ぜひお試し下さい。
 
 
 
 
 

肩の痛みには猫背が関係?改善の鍵は…

こんにちは。

大阪市阿倍野区にある女性専用パーソナルトレーニングジム

graceful  帝塚山 トレーナーの金物谷です。

 

今日は

「肩に違和感がある。すでに痛みがある。」
「肩が上がりにくくて心配。」
「肩を上げるとゴリゴリなるけど、痛みがでないか心配。」

という方のために書きました。

ちなみに五十肩の正式名称は「肩関節周囲炎」と言います。ざっくりした名前ですよね。

1、猫背だとなぜ肩が痛くなる?
猫背では、

◆肩甲骨の位置異常が起こり、その状態で筋肉が硬くなることで、肩甲骨の動きが悪くなる。
◆胸椎が丸まった状態で硬くなり、うまく伸びない(伸展しない)

このように「肩甲骨、胸椎の動きの悪さ」が関係します。
普通、腕を上にあげる動きでは、肩関節の動きだけではなく、肩甲骨の上方回旋や後傾、胸椎(背骨)の伸展を伴います。

ちなみに肩を180°あげる際、180°のうち60°は肩甲骨が担っています。(研究によってはもっと狭いですが。)

しかし、猫背姿勢では、肩甲骨・胸椎の動きが悪くなります。
すると動きの硬い部分を補うように肩関節に負担がかかります。

これを繰り返すことにより、肩関節に炎症を起こし痛みが出現します。

家事で洗濯物を干したり、高い位置の拭き掃除をしたりと、手を顔より高くあげる動きで痛みが出現しやすいです。

また、肩甲骨の動きが硬いことで起こる肩への負担増加は、腕をあげる時だけではありません。
腕を横に開いたり、捻じる動きにも影響を与えるため、背中・腰に手を回す動きでも同様に痛みに繋がる可能性があります。

2、肩甲骨がうまく動かないと…
肩甲骨の動きに関して、もう少し詳しく書いていきます。

肩関節は上腕骨と、受け皿となる肩甲骨からなります。
腕をあげたり、横に広げる動きでは、上腕骨の受け皿である肩甲骨が一緒に動くことで、上腕骨がスムーズに動けるよう通り道を確保してくれます。

しかし、肩甲骨の位置が悪く、動きに異常がでると、上腕骨の通り道が狭くなり、上腕骨に付着している腱などが挟まれたり、擦れたりします。
繰り返されることで炎症が起こり痛みがでて、ひどい場合、腱が切れて腕が上がらなくなる【腱板断裂】に進行することもあります。この腱板断裂ですが。特に症状を伴わない「無症候性」の方も含め、65歳以上の約半数に存在すると言われています。あとは、肩をよく使う野球選手なんかも多いです。

 

五十肩(肩関節周囲炎)と診断されている方は、ほぼ間違いなく肩甲骨の動きが悪くなっており、その中には微細な腱板断裂を起こしている方も多数含まれます。

腱とは?
筋肉が骨に付着している部分。すじになっている。

3、痛みが出ると動かせない…動かさない

肩に痛みが出ると、動かせなくなりますよね。痛みが軽くなっても恐怖心から十分動かせない人が多いです。
「動かさないと、肩の周りの筋肉や靭帯、肩甲骨は硬くなり、さらに正常な動きが難しくなり、益々動かすのが辛い」という悪循環に繋がります。肩の痛みが強くなる前から少しずつ動かしていくことが大切です。

肩が痛い場合は、冷やす、温める?
炎症を起こしたばかりで痛みも強い急性期は、冷やす必要がありますが、痛み・熱感も軽度の慢性炎症に移行している場合は、温めが有効です。
血流が良くなることで、留まっていた痛み物質も流してくれるため、痛みが軽くなることが多いです。さらに、筋肉や靭帯も温めた方が柔軟性が上がるため、ゆっくりお風呂などで温めてから動かすようにすると良いです。

 

 

4、五十肩予防には、肩甲骨の正しい動きが大切。

肩甲骨の正しい動きを引き出すには、まず肩甲骨を正しい位置に戻す必要があります。

【猫背で硬くなる肩甲骨周辺の筋肉】のストレッチは過去の記事を参考に。

猫背を肩甲骨から改善。簡単にできるストレッチ&筋トレ

 

 

 

そもそも正しい動きって…?

腕を前から上げる「肩関節の屈曲」、横から上げる「肩関節の外転」をするとき、

肩甲骨はともに「上方回旋」という動きをします。

 

※分かりやすい動画がありましたので、お借りしてきました。

この動画では、肩関節の外転を行っていますが、屈曲でも同じ上方回旋が起こります。

 

<肩甲骨を上方回旋させるときに使われる筋肉>
画像のように①僧帽筋上部、②僧帽筋下部、③僧帽筋中部、④前鋸筋がバランスよく働くことで、

肩甲骨は上方回旋(上向きに回転)します。

しかし猫背姿勢では、肩甲骨の筋肉が硬く、動きが悪くなり、肩甲骨がうまく回らないために、無理に動かそうとして、肩甲骨を引き上げる、肩をすくめるような異常パターンがよくみられます。

(画像でみると、①の僧帽筋上部が過剰に働いて、肩甲骨を上に引き上げるというのが分かりやすいと思います。)

①猫背で肩甲骨周辺の筋肉が硬く、うまく動かない。
②動かそうと無理やり肩甲骨を引き上げる。=上方回旋がうまく起こらないため、僧帽筋上部が過剰に働く。
③繰り返すことでこの動きがパターン化してしまう。

肩甲骨を引き上げる筋肉である【僧帽筋上部】は後頭部〜肩甲骨に付いている首の後ろを覆う筋肉です。
肩こりの原因になる筋肉で、この場合も繰り返し働くことで肩こりを悪化させます。

 

僧帽筋上部が繰り返し使われることで、使われにくい僧帽筋の下部・中部はどんどん働きが悪くなっていく

という悪循環に陥ります。

上方回旋の異常パターンから抜け出すには?

僧帽筋上部の過剰な働きを抑え、働きの低下している僧帽筋中部・下部の働きを高める必要があります。

僧帽筋下部のトレーニングに関しては、現在動画を準備中です。

 

猫背を肩甲骨から改善。簡単にできるストレッチ&筋トレ

こんにちは。

graceful帝塚山 

パーソナルトレーナー・理学療法士の金物谷です。

 

 

こちらの記事では、猫背の改善方法を肩甲骨に着目して書いていきます。

「肩こりをなんとかしたい…」

「姿勢が悪いのをなんとかしたい…」

このようなお悩みをお持ちの方のために書きました。改善のためのストレッチ、筋トレ動画、生活での注意点を載せていますので、ぜひ実践してみて下さい。

 

 

1、猫背になることで起こるデメリット

次のようなデメリットがあります。

肩こり、ひどい場合は頭痛
五十肩、肩関節周囲炎
頸椎症(首の骨の変形)
腰痛、脊柱管狭窄症
自律神経の不調 (冷え性、気分の落ち込み、イライラなど)

などを引き起こします。

また、自信がなさそうに見えるなど見栄えにも影響します。スタイルが良くて、おしゃれでも猫背だと印象が全く変わります。非常に勿体ないです。

「肩こりくらい誰でもあるよね。」なんて後回しにしてしまいがちですが、放っておくと肩の痛み、首や腰などの脊椎の変形につながる可能性があるので早めに対処しましょう。

 

2、なぜ猫背になるのか?
大きな原因として、生活上の癖があります。

椅子に浅く腰掛けて長時間のデスクワーク、またはスマホの使用。その他、家事などの立ち仕事も当てはまります。

経験から言うと、ひどい猫背は筋力の弱い女性に多い印象があります。

生活上の癖などから姿勢は崩れ、よく使われる筋肉・使われない筋肉ができることで筋肉のバランスは崩れ、徐々にその差が大きくなっていくことで起こります。

 

3、猫背ってどういう状態? 

簡単に説明すると、「背骨の中でも胸の高さにある胸椎という部分が、正常より丸くなった状態。」です。

もう少し詳しく説明します。「そんな説明いらんから、早く治し方教えて」という方は飛ばして下さいね。

ヒトの体は、1個ずつの背骨(椎骨)が積み重なり脊柱を形成します。脊柱は上から頚椎、胸椎、腰椎、仙骨からなり、全体でS字の弯曲を描きます。

猫背と特に関係の深い胸椎は12個の椎骨からできており、胸椎全体でゆるやかな前方へのカーブ(後弯)を描くのが理想とされています。

猫背の場合は、「胸椎のゆるやかなカーブが破綻し、主に胸椎上部~中部の丸みが強まった状態」を言います。

4、胸椎と肩甲骨、肩関節の関係

猫背の方は、胸椎が丸まっているだけでなく、肩甲骨が開いて、さらに前に傾いています。(肩甲骨の外転と前傾)さらに、肩関節は内向きに捻れて(肩関節の内旋)、巻き肩になっています。

これには、【運動連鎖】というものが関係しています。

運動連鎖とは?  

「ある関節の運動が隣り合う関節に影響を及ぼすこと。」

 

これだけだとよくわからないので、猫背の例で説明すると、

胸椎屈曲(丸まる)⇆肩甲骨外転(開く) 

胸椎伸展(反らす)⇆肩甲骨内転(閉じる)

というように、胸椎の運動が肩甲骨の運動に影響を与え、肩甲骨の運動が胸椎に影響を与える。

胸椎を丸めたら肩甲骨は開くし、肩甲骨を開いたら胸椎は丸まるという関係です。

ほとんどこのような一定のパターンにはまり、全身に存在します。(関節が硬く制限があったりすると当てはまらないこともあります。)
反り腰の人は、ひざのお皿が内向いてる人が多いです。詳しくは説明しませんが、それも運動連鎖。

猫背を治すには、ただ背骨を伸ばすだけでは不十分です。「開いた肩甲骨をしっかり閉じて正常な位置に戻すことができれば、胸椎も理想の弯曲を取り戻せます。」

5、開いた肩甲骨、内巻きの肩をどうやって改善するの?

肩甲骨が開いた状態だと、肩甲骨を開く側の筋肉が短縮し硬くなっており、反対に閉じる側の筋肉が伸ばされ筋力が弱くなっています
なので、肩甲骨がちょうど良い位置に戻るように筋肉のバランスを整えていきます。

短縮した筋肉はストレッチで緩めて伸ばし弱っている筋肉を鍛えてあげる必要があります。
肩でも同じです。

 

6、猫背改善に重要!ストレッチ・筋トレが必要な筋肉

【ストレッチが必要な筋肉】

ストレッチは筋肉を伸ばした状態で、20〜30秒ほど伸ばします。

前鋸筋

肩甲骨の裏側〜肋骨まで付着している筋肉です。

硬くなると肩甲骨が開いてしまいます。猫背の方は硬いことが多いです。

 

大胸筋、小胸筋

巻き肩の原因になる筋肉です。

 

広背筋

こちらも巻き肩の原因になる筋肉です。背中は普段意識しにくいのでしっかり伸ばしましょう。

【筋トレが必要な筋肉】
大小菱形筋、僧帽筋中部

猫背で弱くなりやすい筋肉です。動画ではダンベルを持っていますが、500mlのペットボトルなどでも大丈夫です。

 

1セット15回×3〜5セット行いましょう。

※あまり重いおもりで行うと、違う筋肉でかばってしまうので注意してください。

 

6、普段の生活で気をつけるポイント
いくら改善のストレッチや筋トレを頑張っても、日常生活で長時間背中を丸めた悪い姿勢でいたら、猫背は良くなりません。

生活では次のようなことに気をつけましょう。
①デスクワークやスマホ使用時は長時間同じ姿勢でいないように、途中休憩を入れ姿勢を変える。

一度立ち上がり、背骨を反らし伸びをしましょう。

②椅子に深めに座り、骨盤が起きる(前傾)ようにする。
骨盤を起こすことで背骨は理想の弯曲を保ちやすくなります。

 

<おすすめの方法>

「椅子に深く腰掛け、背もたれ(ちょうど腰の高さ)に丸めたバスタオルを挟む」と、腰に適度な反りができ骨盤も起きるため、猫背姿勢を防ぐことができます。

座っていて猫背になっているとき→ ×お尻の位置が浅く骨盤が寝て背骨全体で丸くなっている。

③パソコンやスマホを見る位置を高くする。うつむくと丸くなります。

 座っているときも、立っているときも少しあごを引いて頭が胸郭の真上にくるように意識すると良いです。

また、普段から肩甲骨を少し寄せる意識をもつことも大切です。
しかし、寄せようと意識し過ぎて、力が入り肩甲骨があがっているパターンや(肩をすくめる感じ。)、腰が反ってくるパターンもありますので注意しましょう。

猫背の改善には、肩甲骨の位置を正すことが重要だと理解していただけたでしょうか?
今回は肩甲骨に着目し書かせていただきましたが、肩甲骨は普段の生活でも意識して動かすことが少ないため、肩甲骨の位置異常があって、動きが硬くなっている人も多いです。この記事をきっかけに、ぜひ肩甲骨のストレッチや筋トレを始めてみてください。

 

姿勢が気になる方はこちらの記事もご参考に。

あなたの姿勢はどのタイプ?姿勢タイプ別改善法

 

 


腰痛は体幹トレーニングでよくならない?その原因は…

こんばんは。

女性専門パーソナルトレーニングgraceful帝塚山

トレーナーの金物谷です。

 

 今日は腰痛について書いていきます。腰痛は身体に関する悩みでは、かなり多く日本人の90%が一生に一度は経験すると言われています。実際、当店へお越しのお客様の中にも腰痛をお持ちの方は多いです。

 腰痛でも、腰の張り感や軽い痛みといった程度の軽いもの、脊柱管狭窄症のような強いしびれ・痛みや運動麻痺を起こす重度なものまであります。当然のことですが、できるだけ早く対処し程度の軽い間に根本から改善しておくことが大切です。

 

 

腰痛の原因は? 体幹筋の弱さ?

腰痛がある場合、マッサージを受けたり・温めたり、湿布を張ったりする方などが多いと思います。

ほかにも、【腰痛=腹筋を鍛えるべき】と体幹トレ―ニングをされる方もいると思います。

 

確かに、腹筋を含む体幹機能の低下があると、姿勢の崩れから、腰痛につながります。体幹を鍛えることで姿勢がよくなったり、腰が安定し痛みが改善することもあります。しかし、原因が“体幹機能の低下”以外にあることも実は多いです。

何かというと、関節が硬くなる。関節の動く範囲が狭くなる。つまり、可動域の制限が原因になるパターンです。しかも腰ではなく、ほかの関節の動きが悪いことで起こります。多い例としては、背骨の中でも腰の上に位置する「胸椎」、腰の下に位置する股関節」が当てはまります。

 

関節の可動域制限が腰に与える影響

胸椎猫背姿勢の方は、背骨の中でも胸椎上部が丸まり、「伸展」という反らす動きがでにくい状態です。体を起こすとき・反らすときに、胸椎がうまく反らないと、どこかの関節が代わりに動かないといけなくなります。

 基本的には上下に位置する関節が代わりをします。この場合、腰や頸椎(首)で、本来の動きを越して過剰に反らせることになりストレスがかかります。(画像②左)

 他にも、胸椎は「回旋」といって、ねじる動きもします。この動きが硬くなると、同様に腰が代わりをします。腰は構造上、ねじる動きに向いておらず、ストレスがかかります。※ゴルフやバッティングで“腰をひねって”と言いますが、あれは間違いで、実は主に股関節の動きで骨盤が動いています。

 

 

股関節:胸椎と同様、ねじる動きの回旋、体を後ろに倒していく伸展という動きの制限により、腰が過剰に反ったり、ねじれたりします。(画像右)

 

            胸椎や股関節が硬いために、腰で代償して(かばって)いる例(画像②)      

                 【赤線が硬い部位  青線が背骨の形状】

       右:股関節が硬く、「伸展」という動きが出ないため、腰を過剰に反らせてかばっています。

      中央:まんべんなく動きがでている良い状態です。

       左:胸椎が硬く(猫背になっている)、「伸展」がでないため、腰を過剰に反らせてかばっています。

 

 

各関節の主な役割

関節の役割としては大きく2つあります。

1つ目は可動性、動きを提供すること。2つ目は安定性です。関節が動く際、その土台となる部位がしっかり安定していないと、目的の動作を行えません。足場の不安定なところではスムーズに動けませんよね?

それぞれの関節には、主要な役割があります。しかも、面白いことに関節の順に安定➡可動性➡安定というように上下で交互の関係にあります。

 

 腰は「安定性」を提供するのが得意です。繰り返しになりますが、「動きを提供する胸椎や股関節の柔軟性が低下することで、腰は可動性を要求され関節にストレスがかかります。さらに過剰に動くことで腰本来の安定性は失われ、不安定になることで腰痛は悪化します。

 

 もちろん逆もあります。腰(体幹筋)の安定性が不十分であるため、代わりに安定性を得ようと胸椎や股関節を固定して使ってしまい本来の柔軟性を失ってしまうパターンです。この場合には、体幹筋トレが有効です。

 

 このように他関節の可動性低下が腰痛の原因になっている場合、当然ですが、いくら体幹筋を鍛えても効果はでません。

 柔軟性の低下した関節の動きを出してあげることが最優先です。2次的に腰(体幹筋)の安定性は低下しているので、その後、体幹筋トレの必要性はあることが多いです。とりあえずマッサージ。体幹筋トレではなく、しっかりと原因に対する対処法を選択することが大切です。

 

 

エクササイズ実践

ここからは、胸椎や股関節の柔軟性を高めるストレッチをYouTube動画でご紹介していきます。

腰痛がある場合、痛みに十分注意して行ってくださいね。

 

                 猫背予防にも有効「胸椎伸展エクササイズ」

【ポイント】

  •  猫背姿勢の方が、硬くなりやすい胸椎上部(肩甲骨の高さ)に丸めたタオルを横向きに入れる。
  • 吸う息に合わせて両手を頭上に。肋骨の動きも高まることで、より胸椎の動きが出やすくなる。
  • 腰が反りすぎないようお腹を引き締めて行う。

 

 

                 猫背予防にも有効「胸椎伸展エクササイズ②」

【ポイント】

  • 吐く息で肩甲骨あたりから背骨を起こす。あごは引いたまま、頭頂部を低く遠くに伸ばすように。
  • 手を骨盤横において行うときは、肩甲骨を一度寄せてから行う。
  • 腰が反らない、筋肉が緊張しないよう注意して行う。

 

 

       肋骨の動きが硬く呼吸の浅い人にもおすすめ「胸椎回旋エクササイズ」                

【ポイント】

  • 呼吸を意識し行い、視線は常に指先を追いかける。
  • 肩を動かすのは手を天井に伸ばすまで。それ以降は肩を動かさず胸椎のねじりで後方へ。
  • 骨盤が後方へ開かないよう、ひざ同士が離れないよう注意して行う。

 

 

           反り腰の方におすすめ「股関節伸展エクササイズ」

【ポイント】

  • 股関節の前部が伸ばされる感覚を感じながら20秒
  • 体重を前にかけていく際、上体が前に傾いたり、腰が過剰に反らないよう注意して行う。

 

 

腰痛は、姿勢の影響も大きく受けます。こちらの記事もご参考下さい。

あなたの姿勢はどのタイプ?姿勢タイプ別改善法


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